ただめしぐらい

食事日記。2010年までは、はてなダイアリーアーカイブのインポート。

きょうの外食

昼から実家へ。自由が丘のレストランで、久しぶりに連絡をとった同級生がトランペットを吹くというので、顔を見に行こうかなぁ……と思っていましたが、父との話が盛り上がり、実家を出たのは夕方でした。今夜の自由が丘はお祭り。わざわざ混んでいるときに行く必要もないでしょう。そこで、今回の実家帰りの寄り道は、大岡山にしました。
というのも、大岡山のメインストリート・北口商店街に、ついにその筋のお店が出来た、と巡回先で知ったのです。ぼくが毎日大岡山=東京工業大学に通学していたのは、1990年〜1993年まで。その後、1999年までは、第2キャンパス通いでした。通学先が変わっても、1997年まではなんだかんだで週イチでは大岡山に来ていました。それから10年近く。そのお店に入る勇気は到底ありませんが、それが商店街にどう存在するのか・周りはどう変わったのか、見てみたくなったのです。北口商店街を端から端まで歩くのは、(大岡山に引っ越した同僚を訪ねた)5年前以来です。
まず、駅前。せっかく呼んだツタヤを追い出した駅ビル。どうするのかと思えば……現在は駅から少し離れた所にある東急病院を、駅ウエに呼び寄せる計画があるんだそうな。驚き。北口に入ると……「大岡山風月堂」がなくなり、「Sバーミヤン」が。創作ラーメン店も増えています。地元もやられっぱなしではなく、目の前に創作ラーメン店が入った中華店「康楽」は、大改装で迎撃。しばらく歩くと、「松屋」が!「東秀」が!「ココイチ」が!「餃子の王将」が!「牛角」まで!若い単身男性が喜びそうなチェーン店が目白押し!!管理栄養士であるわが妻は、こう言います。

今、社員食堂・学生食堂などの産業集団給食業界は、冬の時代だ。栄養バランスは無視され、価格と目先で、一般外食業者をテナントにするクライアントが増えている。

商店街に着実に根ざすチェーン外食に対して、学生食堂担当(東工大生協と、東工大職員共済会の指定給食会社)は、どうしているのでしょう。この事態に白旗なのでしょうか。管理栄養士をめとったOBとしては、少し複雑な思いです。むしろ、生協が自前で健闘しているからこそ、その影響の及ばないキャンパス街では市場経済の風が吹きまくるのでしょう。そして、それはどこの大学街でもそういう傾向なんでしょうね。例えば、わが実家の近く・ハッピーロード尾山台武蔵工業大学世田谷キャンパスへの通学路も、大岡山北口商店街ほどじゃありませんが、似た変化をたどっています。でも、さすがに、尾山台にはメイドカフェはないようですね。話を大岡山のその新店に戻します。店を見つけるのには、少し手間取りました。黒板風の看板が控えめに出ているだけで、店の入っているビルは、違和感なく通りになじんでいたためです。こういう立地なら、アリかも知れません。
ぼくの場合、大岡山に寄ると、東工大正門前の、(地元の和食料理店が経営する)中華屋で坦々麺を食って帰ります。が……今日は、そのチェーン店の味が懐かしくなってきました。実は、高校生〜大学院生時代、ぼくは「東秀」の広東麺がお気に入りでした。「日高屋」のような気取った感じはまるでなく、安くて、いい意味でチープで安心できる味と雰囲気。今では持ち帰り弁当事業ばかり目立つ会社で、中華部の屋号にまで「オリジン」と入ってしまった「東秀」。けれど、ぼくが愛するのは、「オリジン弁当」のブレイク前から変わらない、あの「東秀」の麺なのです。
念願かなって、5年ぶりに食べる広東麺と餃子。広東麺の、醤油ラーメンスープ味の中華丼ベース炒めがかかっているだけの、このB級っぷり!これ!焼き餃子の、まるで水餃子のような表皮のつるつるっぷり!これこれ!買収争奪戦になっても、惣菜がもてはやされても、基本はココですね。と、大学生協食堂の心配をしつつ、チープな外食を喜んでいる、矛盾した自分がいます。あれれ。(^^;