アプトの道(3)碓氷湖
アプト線は単線で,第3軌条集電方式*1で電化されました。ので,新線のような架線はありませんし,線路もありません。
そのかわり,風情に満ちた多くのトンネルが待っています。1つ目のトンネルをくぐったとき…ぼくは声を上げました。
進行方向左手から,一気にダム湖の青々とした水面が飛び込んできたのです。こういう感激は久しぶりでしたし,周りに人気がなかったもんですから…思わず「すげ〜っ!」と声にしてしまったのです。
もう,それくらい,静か。聞こえてくるのは,風の音・鳥の泣き声…たまにサルの泣き声とか,遠くを走り去る自動車のエンジン音とか。人の声なんてありゃしません。しかも,坂はきついし…普段のいやなことなんて,考えている場合じゃありません。命の洗濯にはもってこいですね,これ。